三浦宏規くんに救われてようやく人間になれた話

テニミュの話

 

 

先に断っておきたいのだが、私はテニプリをしっかり履修していない。知っているのはキャラの関係性、性格、話の流れくらいだ。

 

なので、もしこんな駄文を読む人がいたら、ただのテニミュオタクのお気持ちであることを前提に読んで欲しい。

 

 

 

 

私とテニミュの出会いは、2017年のチムパ氷帝だった。チケットが余っているからとそれはもう羽毛より軽いノリで行った。

テニミュ自体は存在を知っていて、空耳動画が好きでよく見ていたくらいの知識だった。あのキャッチーでトンチキな曲が大好きだったから、見てみたいな〜くらいだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

一目惚れだった。

 

恋とかじゃなくて、役者として、1人の俳優に惚れ込んでしまった。びっくり。

演じていたキャラクターは元々すごく苦手だったのに、彼のおかげでちゃんと知っていけて、今では1番大好きなキャラクターになった。

ここから私のオタク人生がスタートした。

 

公演後に次は何に出るのか見たら、ちょうどドリライ2017だった。すぐにチケット探してとりあえず譲ってもらった。

横アリのアリーナ前通路だった。行けるだけでよかった。よかったのに、奇跡的に客降り動線引いてしまって、彼が通り過ぎた後に腰抜かした。(比喩とかじゃなくてガチのやつ)

 

そこからは彼の作品全てに行った。その傍ら、テニミュ自体も癖になってその後の関東立海から全て行った。

通ううちに、青9の事が大好きになった。このままこの子達見ていたいねって話を友人としていた。

 

でも青9とは比嘉でお別れだった。菊丸の試合で泣いていたし、比嘉の子たちも憎めなくて大好きになった。3rdの子達が大好きだった。

 

卒業になったドリライ2018、花道横で大泣きしていたら通るキャストが2度見してきて笑ってしまった。

この時にサプライズで登場した青10の子たち。

緊張してただろうに、ちゃんと歌い上げてくれてありがとう。それから、泣き崩れていてちゃんとペンライトを振れなくてごめんね。この謝罪の気持ちを3rd最後のドリライで沢山ペンラを振って示そうと思ったのに、そのドリライが無くなってしまったからずっと胸にしまったままです。

 

全国氷帝では毎公演氷帝が勝てると信じて観に行って、やっぱり負けて泣いていた。タイブレークなんて自分も息苦しくなるくらい、本気で試合を観ていた。毎公演毎公演、あの2人の気迫に圧されていた。

大楽は通路付近だったのに、負けたことが本気で悔しくて悔しくて意味わかんなくて、客降りで来てるキャストが誰なのか確認できないくらい大泣きした。通路付近の無駄遣いした。

 

でも、それもこれも、演出、脚本、歴代キャストがちゃんとキャラを愛していて、その上で少しのアレンジを入れたりしてたからこそ、こんなにも入れ込んでしまうんだろうなと思った。

たまにオタクに怒られたりしていたけど、それでもたくさんの人に愛されていた。少なくとも私や私の周りはこのテニミュを心から愛していた。

 

あと、どの公演でも絶対に一回見ただけで鼻歌歌える曲があった。そんなところも大好きだった。毎回「天才!?」って言っていた。

 

 

 

 

 

 

 

月日は経って、とうとう4thシーズンが始まった。

とりあえず行こう!話はそれからだ!と思って行った不動峰

キャストは最高だった。ズコーってなる子が全然いない。これは本当にすごいことだと思う。

でも全く記憶に残らない。曲が抜けていく。引っ掛かりのない、よく言えば耳障りの良い曲ばかりだった。曲だけじゃない。歌詞の中身も、なぜここで歌うのかも分からないものばかりだった。コートを自分たちで作るような不動峰なのに、なんか、え?コート作り?汚いからやだよって言いそうだった(?)

誰かが「テニステ」と言っていたのを見かけたが、その通りだと思った。(完全に某役者育成ゲーム舞台だったので)

 

 

新しいものを作ろうとしてキラキラ舞台に振り切ったのかもしれないけれど、逆にそういう作品が食傷気味なんだよね。特に2.5が好きな人はそういうタイプ少なくないと思う。だからこそテニミュの簡易的なセットやキャッチーな曲が欲しくなるわけで。そういうのを求める層がテニミュを愛し続けていたんだろうなと個人的に感じた。

 

でもまぁ不動峰だし、シーズンの切り替えはいつも試行錯誤するからな、制作陣変わったししかたないよなと思っていた。ルド吹は都合が合わず観れなかったが、友人から「少しテニミュ感でた!」と聞いていた。ちょっとだけ安心した。

 

 

 

 

 

だから、きっと氷帝は私の望んでいる方に良くなっているだろうと思っていた。期待をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何度帰ろうと思ったかわからない。

キャラの設定無視の歌詞、脚本自体が独自解釈と思えるようなキャラの扱い

何よりも氷帝自体への解釈が、私とは合わなかった。なぜ負けたのになんでもない顔をして負けた相手の家に行くんだろう、なんで全国への切符が無くなったのに全員平然としているんだろう、私が観てきたテニミュの王者氷帝はこんなに生ぬるい学校だったんだろうか。

俺をレギュラーにに相当する曲がないのになぜ滝さんがいるんだろう。滝さんがただの嫌な奴になってるのもモヤっとした。宍戸のこと、認めてるはずなのに。

大好きだから、だからこそ目に付いてしまったのかもしれない。歌詞だっていいところもあった。たぶん。悲しい気持ちに埋もれてしまっているだけ。

悲しいと感じたところも個人のお気持ちだし、プラスに考えよう。

 

ずっとずっと、観終わってからそんなことを考えていた。でも何度考えても、全てに対してそんなはずは無いと思ってしまうし、悲しい気持ちが膨れ上がるばかり。

 

テニスの王子様越前リョーマなのに、なぜ俺たちはテニスの王子様と歌うのかもわからない。

跡部様が「俺はトリックスター」なんて言うの、本当に意味がわからない。あなたはキングですよ。

トリオのセリフ取られすぎて存在感がなくて、トリオのナンバーもない。井上と池田が入ったことでトリオがいる意味が無くなってる。

緊急連絡を大石が手塚じゃなくて池田にするのもわからない。

歌に乗せるようなセリフを普通に言わせて、特に重要でも無い内容を歌わせているのはなぜだろう。

 

当たり前だけど、考えてもわからなかった。

良いところを思い出そうとした。でもそれよりも、悲しいところが多すぎてどうしてもダメだった。

 

曲や歌詞が記憶に残らなかったのも相まって、喪失感と絶望感、そして悔しさを抱きながら立川を後にした。

 

 

 

どなたかのツイートで、「曲とかが令和って感じ」というのを見かけた。すごく納得した。たぶんそうなんだと思う。現代風の耳触りの良い曲に、現代風のダンス。歌詞や演出はただの解釈違いが大きいと思うけど、それもきっと私がターゲットから外れたのだろう。実際テニミュ初めてとか、若い世代とか、逆にテニミュの独特な曲が苦手だった層には刺さっている印象がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が愛していたミュージカルテニスの王子様はもうどこにも無いらしい。それが、悲しいことによくわかってしまった。

 

凱旋行かないし、このままなら他の公演も行かないと思う。ターゲットから外れた老害は、大人しく去るのみだ。だけどテニミュと本当に楽しく過ごしてきたこの月日を思うとどうしても書いておきたくて、文字だけ残すのは許して欲しい。見苦しくて嫌な奴で申し訳ない。

 

 

 

ありがとうテニミュ。私に青春をくれて、沢山の嬉しくて、悲しくて、悔しくて、楽しくて、熱狂するような夏をくれて本当にありがとう。大好きだったよ。

でも、そうだな、悔しいなぁ……まだまだ彼らの熱い試合を観れると思っていた。そう信じていた。だから、自分が合わなくなってしまったことが、本当に悔しい……